aコロナ後の観光立国の実現へ
3月末、コロナ後の観光立国の実現に関して、新たな「観光立国推進基本計画」※が閣議決定されました。
内容は、観光の質的向上を象徴する「持続可能な観光」「消費額拡大」「地方誘客促進」の3つをキーワードに、持続可能な観光地域づくり、インバウンド回復、国内交流拡大の3つの戦略に取り組むこととしています。
bインバウンドや国内観光…今年の傾向は?
4月に入り中国からの入国者に対してワクチン接種や陰性証明の提出が不要になり、全面的に自由な往来が可能となりました。インバウンドに関しては大きく活発化していると感じられます。
国内旅行に関しても、音楽・スポーツイベントが各地で開催されています。街や観光スポットも大いににぎわい、各交通機関や宿泊施設の利用者が増加。旅行・行楽ともに目に見えて活発になってきています。
このように行動制限はなくなりましたが、体調管理のために安全な外出を心がけている人も多くいらっしゃいますよね。
そのため、GWの外出に関しても長期の旅行よりも、近隣で安心・安全なレジャーを手軽に楽しむ傾向がみられるのが今年の特徴と言えます。
c二次公募受付中!観光庁「インバウンド受入環境整備高度化事業」
活性化する観光マーケットに対し、観光庁から主要な観光地における訪日外国人旅行者の周遊の促進及び消費の拡大を図るための助成支援が公募されています。
“公共交通機関の駅等から個々の観光スポットに至るまでの散策エリアにおける「まちあるき」や広域的な周遊に係る環境整備を一体的に進める事業”および“訪日外国人旅行者の来訪が特に多い又はその見込みがある観光拠点施設における拠点機能の強化を図る事業”を支援する事業の二次公募も開始されました。
d観光スポットで進む施策例1
東京都高尾山 ARと登山道案内WEBツール
ミシュランガイドに「世界で一番登山客が多い山」と紹介されている、東京・高尾山。
国定公園であり、都心近郊でケーブルカーを利用して老若男女が手軽に登山が楽しめるだけでなく、登山道の多さから本格的な登山も可能である超人気の観光スポットです。
高尾山では、3月25日より360度カメラによる登山道の状況確認、動画によるバーチャル登山が体験できるデジタルコンテンツの運用が開始されました。表示灯では、高尾山の道案内ならびにAR※等のデジタル技術を活用した登山道案内をはじめとするデジタルツールを制作しています。
このサービスは高尾山を知って、親しんでいただくことを目指して制作されたもので、高尾山の魅力や安全安心な自然公園の利用促進・ルール等の発信、自然保護と公園利用に資する安全情報や、生息する野生生物の情報などを、利用者自身のスマートフォン(以降スマホ)で楽しんでいただけます。
※AR=オーグメンティッド・リアリティ。拡張現実。現実世界の情報にバーチャルな視覚情報を加えて現実環境を拡張する技術。
e観光スポットで進む施策例2
福岡県宗像市・福津市 世界遺産周遊へ便利な道案内プランニングサイト
福岡県の宗像市・福津市では、世界遺産の周遊促進のために、スマホでQRコードを読み取り周遊プランを作成できるWebサービス「世界遺産スマホガイド『みちびき沖ノ島』」を提供中です。このサービスは多言語対応で、さらに「どのエリアに行きたいか?」「観光に使える時間は何時間あるのか?」なども併せて指定すると、時間内で効率的に周遊できるプラン・かかる費用の目安など知ることができます。
これまでもご好評をいただいている「世界遺産スマホガイド『みちびき沖ノ島』ですが、なんと今月バージョンアップが完了!
道案内の機能に360度パノラマ画像を使用し、360度全⽅向へスクロールが可能となりました。
「世界遺産スマホガイド『みちびき沖ノ島』」は、表示灯の「ここからGo!」を活用したサービスです。
観光客に世界遺産群の価値や歴史、文化といった背景に対する理解を深めてもらうと同時に、ご自身のスマホで観光コース案内を受けることによる安心な“周遊促進”に貢献しています。
このように、デジタル技術を観光スポットの活性化及び人気向上に利用する流れが、今後加速すると考えられます。
こうしたデジタルツールには広告の掲出が可能なツールも多くあるので、インバウンドをはじめ観光マーケットに対して積極的にアプローチしていきましょう!